シンスプリントの重症度分類〜重症度から復帰時期を予測する〜

 

[st-kaiwa1]シンスプリントには重症度があるのを知っていますか?[/st-kaiwa1]

シンスプリントとは、「硬い路面でのランニングや底屈筋の過負荷によって誘発される下腿の違和感や疼痛」と定義されています1)

シンスプリント発症メカニズム着目したい筋肉については、こちらの記事で読むことができます。


今回は、競技復帰までの期間を予測するのに大切なシンスプリントの重症度についてご紹介していきます。

 

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シンスプリントの重症度

シンスプリントには、一般型重症型の2種類あります。

以下は、それぞれの特徴についてまとめた表になります(図1)。

図1 シンスプリントの分類
1)を参考に作成

まず確認しておきたいことは、一般型と重症型では、復帰期間に差があるということです。

復帰期間は、一般型が平均2週間に対して、重症型では平均2〜3ヶ月とされています。

では、シンスプリントが一般型か重症型かをどう判断するかですが、、、

図1の赤字で示した点に特に着目して評価してみてください!

以下に、シンスプリントの重症度を判断する評価ポイントを整理します。

[st-minihukidashi fontawesome="" fontsize="80" fontweight="" bgcolor="#3F51B5" color="#fff" margin="0 0 0 -6px"]シンスプリントの重症度を判断する評価ポイント[/st-minihukidashi]
[st-cmemo fontawesome="fa-hand-o-right" iconcolor="#3F51B5" bgcolor="#E8EAF6" color="#000000" iconsize="200"]・走行の疼痛タイミング
・片足ジャンプの疼痛タイミング
・圧痛部位
・関節可動域[/st-cmemo]

シンスプリントでは、
走行および片足ジャンプ動作時の疼痛タイミングを評価してみましょう。

一般型では、足関節底屈動作に限局した疼痛がみられるのに対して、
重症型では、荷重による衝撃吸収時にも疼痛がみられる特徴があります。

圧痛所見について、

一般型では、脛骨の内側縁や後方の底屈筋群に圧痛がみられます。
重症型では、脛骨に圧痛がみられます。

関節可動域について、

一般型では、股関節内旋が大きいのが特徴です。
重症型では、股関節および足関節の可動域全般に制限があるのが特徴です。

 

このような違いを押さえたうえで、評価することでシンスプリントの復帰時期を判断することができます。

 

シンスプリントの運動制限に関しては、Walshの分類をもとに判断できると良いです(図2)。

図2 Walshの分類

運動制限を設けるかどうかは、

・パフォーマンスの低下があるか
・安静時痛や持続する痛みがあるか

この2点が、重症度分類に関係なく重要な判断ポイントになります。

 

いかがでしょうか?

スポーツ障害の一つであるシンスプリントに対して、どれくらいの運動を許容しても良いのか、復帰時期の目安はどう判断すれば良いのかに悩まれているセラピストの参考となりましたら幸いです。

 

参考・引用文献
1)林典雄:関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション 上肢・体幹 改訂第2版.株式会社メディカルビュー社,2014.

 

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