理学療法

シンスプリントの発症メカニズムと着目したい筋肉

Louis
シンスプリントに対するリハビリをイメージできていますか?


シンスプリントは、「硬い路面でのランニングや底屈筋の過負荷によって誘発される下腿の違和感や疼痛」と定義されています1)

いわゆる症候群ではありますが、一般に脛骨過労性骨膜炎と呼ばれることもあります2)

高校生の発症が多いとされ、特に陸上競技選手(ランナー)の発症率は44%1)と言われています。

今回の記事では、シンスプリントに対する理学療法を行ううえで理解しておきたい発症メカニズム着目したい筋肉についてご紹介します。

 

 

シンスプリントの発症メカニズム

シンスプリントの発症メカニズムには、以下の2つが考えられています。

【シンスプリントの発症メカニズム】3)
①脛骨への力学的負荷
②筋膜の牽引


①脛骨への力学的負荷を増大させる要因としては、以下が挙げられます。

①脛骨への力学的負荷を増大させる要因
・走行速度

・前足部接地
・切り返し動作



②筋膜の牽引ストレスを増大させる要因としては以下が挙げられます。

②筋膜の牽引ストレスを増大させる要因
・後足部回内

・舟状骨降下
・knee in toe-outアライメント
・股関節外転・外旋筋力低下

以上、1,3)を参考に作成

そのほか、シンスプリント経験者の身体的特徴として、第2中足趾節関節伸展可動域の低下が報告されています4)
これは、後述する長趾屈筋の短縮などの関与も予想されます。

実際の理学療法評価では、上述の発症メカニズムに関わる要因を考慮し、現病歴の細かな聴取や可動域、筋力、疼痛が誘発される動作の分析などを行い、疼痛を引き起こしているメカニカルストレスを抽出していきます。

 

シンスプリントで着目したい筋肉

シンスプリントでは、足部底屈筋群の過負荷(または過緊張)と疼痛の関与が指摘されています。

【シンスプリントで着目したい筋肉】
・ヒラメ筋
・長母趾屈筋
・長趾屈筋
・後脛骨筋

大学陸上中・長距離選手のシンスプリント既往例では、非既往脚と比較して、後脛骨筋の筋硬度が高いとの報告があります6)(学会発表)。

また、長趾屈筋が過収縮が後脛骨筋を絞扼する可能性が指摘されています1)

以上の知見を踏まえて、評価の際には、上述の筋肉の過緊張や伸長性を最低限チェックしてみましょう。

 

いかがでしょうか?

シンスプリントはその症状や病態による分類があり、競技復帰までの期間の目安も異なります。

そのあたりについては今後の記事でまとめていきたいと思います。

 

参考・引用文献
1)林典雄:関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション 上肢・体幹 改訂第2版.株式会社メディカルビュー社,2014.
2)シンスプリント- Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/シンスプリント.最終閲覧日2021.5.31
3)青木治人:スポーツリハビリテーションの臨床.株式会社メディカル・サイエンス・インターナショナル,2019.
4)青木謙介; 松原裕一; 宮本俊和. 大学陸上競技部に属する medial tibial stress syndrome 経験者の身体的特徴—足趾の関節可動域と下腿の筋横断面積に着目して—. 理学療法科学, 2017, 32.1: 57-61.
5)SCHEUCH, P. A. Tibialis posterior shin splint: diagnosis and treatment. Athl Train, 1984, 19: 271-274.
6)佐伯純弥, et al. シンスプリントと関連するのはどの筋か せん断波エラストグラフィーによる検討. In: 理学療法学 Supplement Vol. 43 Suppl. No. 2 (第 51 回日本理学療法学術大会 抄録集). 公益社団法人 日本理学療法士協会, 2016. p. 1293.

 

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