半月板由来の膝関節痛に対する評価アプローチ

半月板由来の膝関節痛に対する理学療法評価

半月板損傷および半月板インピンジメントに由来する膝関節痛に対する理学療法評価項目を以下に列挙します。

【半月板由来の膝関節痛に対する評価項目】
・膝関節裂隙の圧痛の有無
・膝関節伸展強制時痛の有無

・軟部組織の量的・質的評価(筋攣縮、短縮、滑走性、炎症所見et...)
・徒手検査(McMurrayテスト、Apleyテスト)
・荷重下テスト(Egeテスト、Thessalyテスト)
・歩行評価(メカニカルストレスの抽出)
・動作分析(スクワット動作、ランジ動作、疼痛が再現される動作et...)

膝関節伸展強制時痛は、半月板前節の損傷評価に用いられます¹⁾。自動または他動で膝関節伸展をした際に、関節裂隙部に疼痛がみられるかを確認します。

これまでご紹介してきた評価によって、半月板由来の疼痛かを判断していきながら、歩行分析や動作分析によって疼痛を引き起こしているメカニカルストレスを抽出していきます。

例えば、下肢のknee in toe outのアライメントは半月板損傷の一要因として有名です。膝関節の外反・外旋による捻転ストレスは、内側側副靱帯と後内側関節包に大きな負荷をかけます。それらと解剖学的に結合する内側半月板は間接的に伸長ストレスを受けることで損傷をきたします(図1)。

図1 外反・外旋による捻転ストレスと半月板
2)より画像引用

このようなケースでは、下腿の外旋アライメントを修正することによって疼痛が軽減するかどうかを確認することも有用な評価方法の一つとなります。

特に疼痛が再現される動作は注意深く観察し、膝関節および隣接する股関節や足関節のアライメントをみてメカニカルストレスを引き起こしている要因を推察していきましょう。

半月板由来の膝関節痛に対するアプローチ方法

半膜様筋腱ー腓腹筋内側頭間のリリース

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。 ログインは【こちら】. 新規会員登録は【こちら】