半月板の解剖学と血行領域
[st-kaiwa1]膝関節痛で大事な半月板の基礎を学びましょう[/st-kaiwa1]

 

運動器リハに携わる方なら、必ずみるであろう膝関節痛ですが、その中でも半月板への理解は不可欠です。

半月板に由来する膝関節痛の特徴としては、膝関節裂隙の圧痛所見1)が挙げられます。

今回は、半月板の基礎的な解剖学と疼痛に関わる血行領域について整理します。

半月板の解剖学

半月板およびその周囲組織の基礎的な解剖学について整理します(図1)。

画像15

図1 半月板周囲の解剖図イラスト

膝関節の半月板は、C字型の内側半月板O字型の外側半月板が存在します。

半月板の内側2/3は繊維軟骨で構成され、外側1/3は密性結合組織で構成されます2⁾。

半月板の両端は前角および後角と呼びます。さらに3区域に分けられて、前方から順に前節中節後節と呼ばれます。

膝関節の構造上、内側半月板よりも外側半月板の方が移動量が大きいことがわかっています。

 

半月板の血行

半月板はその血行動態により、外側1/3をred-red領域、中間部をred-white領域、内側部をwhite-white領域に分けられます³⁾(図3)。

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図2 半月板の血行
3)より画像引用

red-red領域には、血行と神経繊維および神経終末、また機械受容器であるルフィニ小体、パチニ小体、ゴルジ腱器官が存在します³⁾⁴⁾。

red-white領域は、red-red領域とwhite-white領域の移行部になります。

white-white領域には、血行および自由神経終末はなく、関節液からの栄養に依存しています。

半月板由来の疼痛は、半月板自体の損傷による疼痛だけではなく、半月板の引っ掛かりによる損傷茎部の関節包の引っ張りも原因として考えられています1⁾。

今回の内容に関してnoteのご紹介

今回の内容はforPTの限定note『膝関節痛の理学療法①ー半月板由来の疼痛に対する評価とアプローチー』より一部内容を抜粋しています。
内容の半分以上を無料で公開しているのでぜひ読んでみてください。

 

 

参考・引用文献
1)熊井司,他;軟部組織損傷・障害の病態とリハビリテーション 組織特性に基づくアプローチ法の構築.株式会社メディカルビュー社,2021.
2)坂井建雄,他監訳:プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版,株式会社医学書院,2017.
3)Makris, Eleftherios A., Pasha Hadidi, and Kyriacos A. Athanasiou. "The knee meniscus: structure–function, pathophysiology, current repair techniques, and prospects for regeneration." Biomaterials 32.30 (2011): 7411-7431.
4)Gray, John C. "Neural and vascular anatomy of the menisci of the human knee." Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy 29.1 (1999): 23-30.

 

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