骨盤帯は、上半身と下半身の繋ぎ目であり、体の土台です。
だから大事なんです。
ここでいう骨盤帯とは、左右の寛骨、仙骨、尾骨から構成される、いわゆる骨盤を指します。
骨盤帯には、仙骨と腸骨からなる仙腸関節と、2つの恥骨を繋ぐ恥骨結合、仙骨と尾骨からなる仙尾連結が存在します1)。
また、隣接する腰椎や股関節とは、運動学的にも密接な関連があります。
今回は、骨盤帯の運動学についてまとめます。
骨盤帯の運動学を学ぶべき理由については、下記に記載しています⏬⏬
仙腸関節の運動学~ニューテーションとカウンターニューテーション~
それではさっそく、、、
骨盤帯の運動は 3つ 存在します!
それは、
- 仙腸運動
- 腰仙運動
- 恥骨結合運動 です。
仙腸運動
仙腸運動は、寛骨上における仙骨の運動であり、仙骨の前傾(ニューテーション)と仙骨の後傾(カウンターニューテーション)があります。
詳細については、仙腸関節の運動学~ニューテーションとカウンターニューテーション~に記載してあります。
腰仙運動
腰仙運動は、仙骨上における寛骨の運動であり、前方回旋運動と後方回旋運動があります。
股関節や下肢が伸展すると、寛骨は仙骨との関節面状で後下方へ滑りながら前方回旋をします。
股関節や下肢が屈曲すると、寛骨は仙骨との関節面状で前上方へ滑りながら後方回旋をします。
仙骨との相対関係から、前方回旋運動と後方回旋運動は、それぞれカウンターニューテーションとニューテーションに関連します。
恥骨結合運動
恥骨結合運動は、約2mmの移動(シフト)と1°の回転運動がある1)とされています。ですが、恥骨結合は通常、上部を上恥骨靱帯、下部を恥骨弓靱帯という2つの強靱な靱帯によって制限されています。主に衝撃吸収や受動的安定性に寄与しています。
これらの運動があることを知った上で、
それを制御する靱帯や筋肉、神経等の組織学的な知識と統合して評価をしていくことが、骨盤帯へアプローチするためには、とても大事になります。
そちらについても、今後まとめていきたいと思います。
参考・引用文献
1)John Gibbsons:骨盤と仙腸関節の機能解剖 骨盤帯を整えるリアラインアプローチ.医道の日本社,2019.
2)Neumann, Donald A. :筋骨格系のキネシオロジー: カラー版. 医歯薬出版, 2012.
3)Schünke, Michael, and Michael Schunke. プロメテウス解剖学アトラス: 解剖学総論/運動器系. 医学書院, 2017.
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