運動連鎖とは
1955年にSteindler¹⁾²⁾は「ある関節で運動が生じると、その運動の影響が隣接関節に波及すること」を運動連鎖(kinetic chain)として発表しました。
運動連鎖の言葉の由来される英語には、kinetic chainとkinematic chainの2つ³⁾挙げられています。
一般的に使われることが多いkinetic chainは、open kinetic chain(以下OKC、開放性運動連鎖)もしくはclosed kinetic chain(以下CKC、閉鎖性運動連鎖)に分類されます(図1)。
図1 CKC(閉鎖性運動連鎖)とOKC(開放性運動連鎖)
4)より画像引用
OKCは、開放性運動連鎖と訳され、肢体の遠位端が自由な状態で生じる運動連鎖²⁾とされています。
CKCは、閉鎖性運動連鎖と訳され、肢体の遠位端の動きが抵抗によって抑止されている状態で生じる運動連鎖²⁾とされています。
kinematic chainは、多関節運動における関節間の時間的・空間的な連動性を指す(ある関節の運動が他の隣接する関節へ影響を及ぼす)³⁾とされています。