足関節の理学療法まとめ①〜足部の機能解剖学とアーチ構造〜

足部の機能解剖学

足部の骨と部位

足部は、7つの足根骨(踵骨、距骨、楔状骨、立方骨、舟状骨)と5本の中足骨と14個の趾骨の計26個の骨で構成されます(図1)。

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図1 足部の骨名称(右側)

足部は、後足部(踵骨、距骨)、中足部(舟状骨、立方骨、楔状骨)、前足部(中足部、基節骨、中節骨、末節骨)の3つに分けられます(図2)。

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図2 足部の3部位(右側)

足部の機能的ユニット

足部は、機能的側面から内側ユニットと外側ユニット¹⁾に分けられます(図3)。

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図3 足部の内側ユニットと外側ユニット(右側)

内側ユニットは、距骨、舟状骨、楔状骨、第1〜3中足骨、趾骨で構成され、内側縦アーチを形成します。

外側ユニットは、踵骨、立方骨、第4〜5中足骨、趾骨で構成され、外側縦アーチを形成します。

内側ユニットが、外側ユニットの上に乗るような構造となっています。

足部の関節

足部には、以下の関節が存在します(図4)。

【足部の関節】
・距腿関節
・遠位脛腓関節
・距骨下関節
・距舟関節
・踵立方関節
・横足根関節(ショパール関節(距舟関節と踵立方関節))
・楔舟関節
・楔間関節
・楔立方関節
・立方舟関節
・足根中足関節(リスフラン関節)
・中足指節関節(MTP関節)
・近位指節間関節(PIP関節)
・遠位指節間関節(DIP関節)
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図4 足部の関節
(一部関節省略記載)

横足根関節(ショパール関節)は、距舟関節および踵立方関節で構成されます。

足根中足関節(リスフラン関節)は、第1〜3中足骨底と楔状骨、第4,5中足骨底と立方骨の間で形成される関節です。第4,5中足骨底と立方骨は靭帯で連結していますが、関節構造はなしていません²⁾。

足部のアーチ構造

足部アーチには、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つがあります。

【内側縦アーチ】

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図5 内側縦アーチ(右側内側)

内側縦アーチは、踵骨、距骨、舟状骨、楔状骨、第1中足骨で構成されます(図5)。内側縦アーチが低い場合は扁平足、高い場合は凹足と呼ばれます。地面に接地しているのは第1中足骨頭の底部と踵骨になります³⁾。

舟状骨は地面から15〜18mm離れています⁴⁾(図6)。また、荷重負荷に伴い踵骨の載距突起は約4mm下方に下がるとされています。

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図6 舟状骨と地面からの高さ(右側内側)

内側縦アーチの安定化には、前脛骨筋と後脛骨筋の同時収縮が重要な役割を持ちます(図7)。前脛骨筋と後脛骨筋の同時収縮により内側ユニットに圧縮力が生じ、関節の適合性が高まることで、内側縦アーチの安定化を図ることができます¹⁾。

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図7 内側縦アーチの安定化に重要な前・後脛骨筋と舟状骨

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