非特異的腰痛の理学療法まとめ①〜非特異的腰痛の4分類、病態、臨床所見〜

非特異的腰痛の4分類

腰痛の原因や種類は、非常に多くのバリエーションが存在します。

腰痛診療ガイドライン改訂第2版では、腰痛を原因別に脊椎由来神経由来内臓由来心因性由来、その他に分類しています(図1)。

図1 腰痛の原因別分類
1)より引用

腰痛の種類²⁾について、疼痛の発生源となる解剖学的組織原因には以下が挙げられています。

・椎体
・接触脊椎
・椎弓板の嵌入
・脊椎分離症
・筋損傷
・筋スパズム
・筋不均衡

・トリガーポイント
・腸骨稜症候群
・コンパートメント症候群
・脂肪ヘルニア
・硬膜痛
・硬膜外叢
・棘間靭帯
・腸腰靭帯
仙腸関節痛
・椎間関節痛
・椎間板内部損傷仙腸関節痛に関わる侵害受容器

非特異的腰痛は、これらの中から以下の4つに分類して捉えるのが、現在の理学療法分野ではメジャーとなっています。

・椎間板性(13%³⁾)
・椎間関節性(22%³⁾)

・仙腸関節性(6〜10%³⁾⁴⁾)
・筋筋膜性
(18%³⁾)

※()内は腰痛原因のうちの割合を示す。

これら4つの非特異的腰痛は、画像所見での検知が困難であるため、それぞれの病態や臨床所見の特徴をしっかりと押さえておく必要があります。

非特異的腰痛の病態と臨床所見

臨床においては非特異的腰痛を椎間板性、椎間関節性、仙腸関節性、筋筋膜性の4つに分類して捉えることで、多くの腰痛患者に対応することができます。

ここでは、非特異的腰痛それぞれの病態と臨床所見について整理しています。

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。 ログインは【こちら】. 新規会員登録は【こちら】