肩関節の徒手検査法まとめ②〜肩関節不安定性の疼痛誘発テスト〜

肩関節前方不安定性のテスト

 apprehension test(アプリヘンジョンテスト)

【検査手技】
被験者は肩関節90°外転、内旋位とします。
検者は、一方の手で肩甲骨を固定し、もう一方の手で前腕遠位部を把持します。そこから他動的に肩関節を最大外旋させたうえで、肩甲骨を固定している手で上腕骨頭を前方に押し出す力を加えます。
【判定】
被験者が強い脱臼感や不安定感を訴える場合を陽性とします。
【結果の解釈】
前下関節上腕靱帯(AIGHL)を中心とした肩関節前下方組織による安定化が得られているかどうかを評価しています。Bankart病変HAGL病変に対してとても有用な検査になります。
【臨床応用のポイント】
検査にて肩関節の後方に疼痛を訴える場合は、棘上筋や棘下筋といった腱板のインピンジメントを生じている可能性があります。
【感度・特異度】¹⁾
感度:0.53
特異度:0.99

1)Flynn, T.W., Cleland, J.A., Whitman, J.M. (2008). User's guide to the musculoskeletal examination: Fundamentals for the evidence-based clinician. Buckner, Kentucky: Evidence in Motion

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。 ログインは【こちら】. 新規会員登録は【こちら】