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歩行分析の実践コース①〜全体像の実践的なみかた〜

歩行の「全体像」の実践的なみかた

歩行の全体像をみるには、以下のようなチェックポイントを押さえておくと良いです。

全体像のチェックポイント

歩行の全体像をみる際のチェックポイント
1,2)を参考に作成

この中でも、より臨床に即して以下の3点に的を絞って観察する方法をオススメします。

【臨床に即した歩行の全体像をみるポイント】
・流動性
・リズム
・過剰な移動や動揺

・流動性とは、歩行を通して重心移動が滑らかに行えているかです。

具体的には、歩行における重心位置の上下左右の動きに着目します。

矢状面では、重心位置は両脚支持期にあたる荷重応答期(loading lesponse;以下LR)と前遊脚期(pre-swing;以下PSw)で最も下降し、単脚支持期にあたる立脚終期(terminal stance;以下Tst)と遊脚中期(mid swing;以下MSw)後半で頂点となります(図1)。

スクリーンショット 2021-09-24 14.24.51

図1 歩行周期中の重心位置の上下移動(約2.5cm幅)
3)より画像引用


前額面では、上半身がMSt終期に最大側方移動(約4cm幅)し、TSt終期に中心位置に戻ります。

流動性を捉えるには、この重心位置の上下左右の移動が滑らかに行えているかを捉えます。

💡実践演習💡
3Dモデルで歩行の流動性を捉える練習をしてみましょう。


・リズムとは、歩行を通して規則的な動きを繰り返しているか
です。

歩行は倒立振子(下記動画参照)のような動きで加速減速を繰り返しています。

具体的には、MStから両脚支持期に向かって前方へ加速し、両脚支持期からMStに向かって減速をしています。

🎥倒立振り子のイメージ動画🎥

この加減速の動きが歩行を通して一定のリズムで行えているかを捉えます。

疼痛や機能障害、構造のトラブルは急激な加速や減速を引き起こし、歩行が不規則なリズムとなってしまいます。


・過剰な移動や動揺とは、歩行を通して重心位置の移動幅が過剰に大きくなっていないかです。

流動性でも述べたように、歩行における重心移動は上下に約2.5cm幅、左右に約4cm幅あります(個体差あり)。

上記のようないわゆる正常歩行の重心移動を理解したうえで、そこから逸脱する動きがないかをチェックします。

例えば、デュシェンヌ徴候の陽性例では、前額面で立脚側への体幹の過剰な側方移動(傾斜)が観察されます。

個体差を考慮すると、過剰な動きや動揺を全て異常と捉えるのではなく、特に左右差を観察するとよいでしょう。

前額面では重心の左右の動き、矢状面では重心の上下の動きを観察しやすいです。それぞれの面を観察できるとベターですが、実際の臨床現場では介入時間やスペースの問題等で前額面しか観察できないことも多いのではないでしょうか。

前額面でしか観察できない環境であれば、頭部の上下の動きをみて矢状面の動きを大まかにでも捉えられるとよいでしょう。

💡演習問題💡
Q.こちらの症例で、歩行の全体像の特徴を挙げてみましょう。
(流動性はスムーズですか?リズムは一定ですか?過剰な動きや動揺はありませんか?)

一緒に整理してみましょう!

流動性は・・・

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