有痛性外脛骨障害とはー分類と特徴と理学療法ー
[st-kaiwa1]有痛性外脛骨障害をご存知でしょうか?[/st-kaiwa1]

 

有痛性外脛骨障害とは、足部の舟状骨粗面に過剰な骨(外脛骨)があり、その骨部分に疼痛を生じているものをいいます。

 

こちらの画像をご覧ください。

有痛性外脛骨
https://www.yoshino-seikei.jp/ostibialeext..html より画像引用

 

舟状骨部に外脛骨の膨隆がみられます。

一般に思春期のスポーツ活動に伴い発症するケースが多いと言われています。

今回は、この有痛性外脛骨障害分類特徴について簡単にご紹介します。

 

有痛性外脛骨障害の分類

有痛性外脛骨障害は、Veltchによって分類1)されています。

図1 Veltchによる有痛性外脛骨障害の分類
文献2)より画像引用

タイプ1

舟状骨と分離し後脛骨筋腱内に外脛骨が存在するタイプです。

タイプ2

舟状骨と外脛骨が繊維性に結合しているタイプです。

タイプ3

舟状骨と外脛骨が直接結合しているタイプです。

 

通常は、X線検査によって分類されます。

外脛骨は正常人の約20%にみられる足部で最も多い過剰骨です。

成長期でのスポーツ活動で、後脛骨筋に過剰なストレスが繰り返されることで生じると考えられています。

 

有痛性外脛骨障害の特徴と理学療法のポイント

有痛性外脛骨障害で着目すべきは、疼痛のある外脛骨部ではありません。

有痛性外脛骨障害の症例では、疼痛の有無と扁平足との因果関係が強いと報告2)されています。

つまり、扁平足で問題となる

  • 踵骨過回内
  • 内側縦アーチ低下
  • 横アーチ低下

は臨床でよく観察する必要があります。

足底板療法(インソール)の適応となるケースが多く、上記で記述した扁平足の問題に対する修正が主に図られます。

また、内側縦アーチや横アーチが低下している原因を評価し、運動療法でのアプローチも行っていく場合もあります。

足底板療法を行える施設や環境は限られているため、まずは運動療法の適応を考えるのも、理学療法士の役割だと考えられます。

 

いかがでしょうか?

 

アーチに関する記事は、今後書いていきたいと思います。

情報は随時更新していきます。

 

書籍紹介

今回、特に参考にした書籍はこちらです。

 

 

参考・引用文献
1)Veitch, JOHN M. "Evaluation of the Kidner procedure in treatment of symptomatic accessory tarsal scaphoid." Clinical orthopaedics and related research 131 (1978): 210-213.
2)林典雄:関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション 下肢 第2版.株式会社メディカルビュー社,2014.

 

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