理学療法

臨床で本当に使える体幹の筋機能評価法

体幹機能を評価するって難しくないですか?

そもそもどう評価したら良いかわからない

という理学療法士も多いのではないでしょうか。

体幹の評価方法には、

体幹筋持久力を評価する trunk flextionテスト や trunk extensionテスト、side bridgeテスト...

体幹安定性を評価する Sahrmannテスト

その他 Trunk Impairment Scale(TIS)、Functional Assessment for Control of Trunk(FACT)、Trunk control Test(TCT) などなど...

たくさんのテストがありますが、評価法が確立されていないのが現状です。

これらのテストの多くは、体幹の機能低下があるかどうかを判断するのには役立ちますが、体幹のどこに問題があるかを評価することが出来ません。

また、評価用紙を使ったテストでは時間を要するため、とても臨床向けではありません。

臨床で求められるのは、

痛みやパフォーマンスの低下を招く原因が体幹機能にあるのか、あるとすればどこの組織が原因か

といった事を調べる評価法です。

そこで今回は、

体幹機能に問題はあるのか 問題があるのはどの筋肉か

を即座に評価でき、臨床で非常に有効な検査法をご紹介します。

 

ずばり、その検査法は・・・

 

active SLR test です。

active SLR testとは、 背臥位で下肢伸展挙上を自動運動で行う検査 です。

今回の体幹機能評価を目的とするactive SLR testは、20°程度の挙上で十分です。

 

評価手順は、下記の通りです。

active SLRを片足ずつゆっくり行う両側の上前腸骨棘(ASIS)を圧迫し、もう一度active SLRを行う両側の上後腸骨棘(PSIS)を圧迫し、もう一度active SLRを行う

 

active SLRを片足ずつゆっくり行う セラピストは、骨盤の代償運動(後傾や後方回旋)がなく股関節の屈曲運動のみでしっかり出来ているか、左右差があるかをよく観察します。骨盤の代償がみられる場合は、体幹の機能低下(腰椎骨盤の安定性低下)が疑われます。また、踵が床から離れるときの重さの主観的な左右差を聴取します。 f:id:slidestretch:20191014215637p:plain

両側の上前腸骨棘(ASIS)を圧迫し、もう一度active SLRを行う 徒手で両側のASISを中枢方向へ圧迫を加え、下肢の自覚的な挙げやすさを聴取します。挙げやすくなれば、腹横筋内腹斜筋の収縮低下が問題として挙げられます。②では両側のASISを圧迫することで、腹横筋および内腹斜筋の働きを補助しています。

 

両側の上後腸骨棘(PSIS)を圧迫し、もう一度active SLRを行う 徒手で両側のPSISを中枢方向へ圧迫を加え、下肢の自覚的な挙げやすさを聴取します。挙げやすくなれば、多裂筋胸腰筋膜の収縮低下が問題として挙げられます。③では両側のPSISを圧迫することで、多裂筋や胸腰筋膜の働きを補助しています。

 

この①~③を行うことで、

体幹機能に問題はあるのか 問題があるのは左右どちらか 問題となる体幹筋は何か

をある程度判断することが出来ます。

問題となる筋肉がわかれば、筋トレや動作練習などの治療展開も自ずとみえてきます。

注意が必要なのは、

active SLR testで評価できるのは、腰椎骨盤の安定性であり、体幹機能の一部 だということです。

もちろんではありますが、決して体幹機能を網羅できるものではありません。

体幹機能には、安定性や持久性、パフォーマンスとの関連など様々あり目的に応じた評価が求められます。

いかがでしょうか?

体幹のアプローチに不安を抱える理学療法士の一助となれば幸いです。

情報は随時更新していきます。

 

参考文献 1)永井 聡,他:股関節理学療法マネジメント 第1版.株式会社メディカルビュー社,2018. 2)Antje Huter-Becker,et al:整形外科における理学療法.株式会社ガイアブックス,2014. 3)金岡 恒治:腰痛の病態別運動療法 体幹筋機能向上プログラム 第1版.株式会社文光堂,2016.

 

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