立位姿勢の分類と評価方法

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悪い姿勢(不良姿勢)にはどんな種類があるかご存じですか?

これから姿勢について学んで行くという方は、

悪い姿勢を知る前に、理想的な立位姿勢についての下記記事を先に読むことをオススメします⏬

立位姿勢の分類では、Kendal(1993)による姿勢分類1)が最も有名で、世界的に活用されています。

今回は、kendalによる姿勢分類アライメントの特徴、さらに姿勢分類のセルフチェック方法をご紹介します。

矢状面における立位姿勢の分類

Kendall(ケンダル)は、脊柱の弯曲の特性からロードシス(前弯型)カイホロードシス(後弯前弯型)フラットバック(平背型)スウェイバック(後弯平坦型)の4つに分類しています。

各不良姿勢におけるアライメントの特徴

ロードシス(前弯型)

1)より画像引用一部改変

【アライメントの特徴】
骨盤の前傾と腰椎前弯の増強、膝関節の過伸展、足関節軽度底屈

 

カイホロードシス(後弯前弯型)

1)より画像引用一部改変

【アライメントの特徴】
頭部前方変位、肩甲骨の外転、胸椎の後弯、腰椎前弯の増強、骨盤の前傾、股関節屈曲、膝関節の過伸展

 

フラットバック(平背型)

1)より画像引用一部改変

【アライメントの特徴】
頭部前方変位、肩甲骨の外転、上部胸椎の後弯、下部胸椎の平坦、腰椎前弯の減少、骨盤の後傾、股関節および膝関節過伸展傾向、足関節軽度底屈

 

スウェイバック(後弯平坦型)

1)より画像引用一部改変

【アライメントの特徴】
頭部前方変位、胸椎後弯、腰椎平坦、骨盤・股関節は重心線より前方、骨盤ニュートラルまたは後傾(前傾の場合もあり)、股関節および膝関節過伸展

姿勢分類の評価(セルフチェック)方法

素足で壁から5cmほど離してまっすぐ立ち、壁に頭部背部臀部をしっかりとくっつけて、壁と腰のすき間に手の平をいれます。

手の平一枚分がぴったり入るのが理想的な骨盤の傾きを表します。

すき間に余裕がある場合は、骨盤の前傾を表します。
さらに、頭部の前方変位および胸椎後弯を伴う場合はカイホロードシス、腰椎および骨盤の前傾のみであればロードシスと考えられます。
(セルフチェックの場合は鏡を使って確認しましょう)

すき間に余裕がなく手の平が途中で引っかかる場合は、骨盤の後傾を表します。
さらに、脊柱の弯曲が乏しければフラットバック、胸椎の後弯を伴う場合はスウェイバックと考えられます。

いかがでしょうか?

姿勢から得られる情報はとても多いです。

まだまだこれだけではありません。

例えば、自信の無い人は猫背になったり下を向きがちですが、自信満々の人は胸を張って前を見て歩いていたり話しているイメージはありませんか?

これは、精神的要因が姿勢に影響していると捉えることができます。

あくまで一例ですが、姿勢をみれるようになるとその人の健康状態をみることにも繋がります。

そのためにも、まずは基本をしっかり押さえていきたいですね。

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参考・引用文献
1)KENDALL, Florence Peterson, et al. Muscles, testing and function: with posture and pain. Baltimore, MD: Williams & Wilkins, 1993.
2)竹井仁:姿勢の教科書.株式会社ナツメ社,2015.
3)竹井仁:姿勢の教科書 上肢・下肢編.株式会社ナツメ社,2018.
4)荒木茂:マッスルインバランスの理学療法.株式会社運動と医学の出版社,2018.